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【男と女の言語の使い方の違い(その2)】

他人の行動に影響を与えようとする場合、男性は子どもの頃から「命令」することが多かった。
つまり、リーダー格の男の子が、ほかの仲間に命令を下すという構造。
反面、女性は共同社会なので「提案」と言う形で他人に働きかけることが多い。
4~5才の女の子ですら何らかの行動を起こそうとするときは、みんなの意見を
聞いてから決めている。
また、男の子は自分の要求や命令に対して「説明」を加えないのも特徴。
たとえば、リーダー格の男の子などは、

「ペンチだよ、ペンチよこせ!」
「なぁ、おい、今すぐカッターを使うんだ。」

しかし、女の子の場合は提案に対してきちんと説明をしている。

「このコップ、洗わないとね。」
「そうよね。」
「だって、バイキンがついてるからね。」
「コップはちゃんと洗わないと、バイキンがついていたらいけないもんね。」
してほしいことに対して理由を説明し、その理由がみんなのためだから、
という女の子。
男の子の場合は「命令」に対して説明を加えないことによって、自分の要求を
通せることで自らの力を示そうとする。
そして、男の序列社会においては命令に従うということは相手の強さを認め、
自分は一段下の従属的な立場をとることを意味するらしい。

子どもの頃からのこうした男女の経験の違いは、大人になってからも相手に対
する期待や認識や態度の違いとなって現れ、ケンカのもととなる。
男女の会話の中で女性は「相手から理由を説明してほしい」と思い
男性は「そんなことまでいちいち説明する必要はない」と思っている。

たとえば、

妻:「今度うちに、両親や親戚が集まって食事会をする予定なんだけど、
   次の土曜日の晩か日曜日、あなたはどちらがいいかしら?」
夫:「土曜日でいいよ。」
妻:「せっかくの土曜日だから、ほんとはゆっくり野球でも見たかったんじゃない?」
夫:「{ムッとして}土曜でいいっていってるだろ。」
妻:「{こちらもムッとして}あら、あなたのことを思って聞いているのよ。だいたい
   土曜がいいっていう理由だって聞かせてもらってないわ。」
夫:「あのね、僕は金曜日に少し早く帰れそうだからその日にゆっくり野球が見れる
   から問題ないんだよ。」
妻:「じゃぁ、どうして最初からそう言ってくれなかったの?」
夫:「なんだって、そんなことまでいちいち説明する必要があるんだよ!」
妻:「人が気を使って聞いているのに!」

妻は土曜日の晩を選んだ理由を言わなかったので、夫が無理をして自分に合わ
せているのではないかと考えた。だからそんな必要はないよ、ということを伝え
たかった。
しかし夫は、自分の意思決定について、いちいち理由を説明する習慣がないので
妻の態度をおせっかいに感じた、と言うわけである。

(参考 「わかりあえない理由」 デボラ・タネン より)
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